Q1 数カ月前から右頬に約1cmの円形で少しカサカサした褐色の色素斑があります。何でしょうか。

A1 日光角化症という病気が考えられます。これは慢性の日光障害によっておこり将来的に皮膚癌に進展する可能性がある癌の一歩手前、つまり癌前駆症と考えられています。

この病気は紫外線によって皮膚の細胞の核の遣伝子DNAが傷つけられ、その修復が加齢によって困難になるために生じてきます。
一見、湿疹やイボに似ており放置されることがしばしばあります。

症状はカサカサしたやや盛り上がった紅斑または灰色ないし褐色の色素斑で、ときにイボや角(つの)の様になっている場合もありますが自覚症はありません。顔や頭部、手背に好発し、ときに多発します。治療は手術や炭酸ガスレーザーによる切除、凍結療法、抗ガン剤含有軟膏による治療などを行います。表皮内にとどまっているものは治療により完治します。鑑別すべき疾患として老人性疣贅、脂漏性角化腫、ボーエン病、皮膚癌などがあります。いずれにしても早期に専門的な診断を受けることが必要です。

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